ラグビーの時間
ラグビーIQの高め方|プロの試合はこの2つだけ観るべし!
選手向け上達の考え方

ラグビーIQの高め方|プロの試合はこの2つだけ観るべし!

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ラグビーIQを上げたい。そう思っても何をすればいいか分からない選手は多いです。

練習量は同じなのに判断が速い選手がいます。パスかランかで迷わない。どこが空いているかを先に見つけている。あれは生まれつきのセンスだと思われがちですが違います。

センスとはラグビーに費やした時間と知識と経験の蓄積です。つまり後からいくらでも増やせます。そして知識のほうを一番早く増やせるのが、試合を観る時間です。

ただし観る場所を決めないまま流していると、残るのは「すごかった」だけになります。

この記事を読んでわかること
  • ラグビーIQの正体と、伸ばすために必要な2つのもの
  • IQが伸びる試合の観かた2つと、その具体的な手順
  • 観たことを力に変えるノートの書き方

観る場所が決まると、今まで気づかなかったスペースが試合中に見えるようになります。なんとなく観ていた時間が、そのまま上達の時間に変わります。

※この記事にはアフィリエイトリンクを含みます。

ラグビーIQは生まれつきではない

最初にここをはっきりさせておきます。センスとは才能のことではありません。

センスとはラグビーに費やした「時間・知識・経験」の蓄積から生まれる判断力の総称です。

知識

プロの試合を観る
なぜそうなったか考える

× 経験

練習と試合で試す
振り返ってまた試す

= ラグビーIQ

プレーの判断力
判断の選択肢の多さ

どちらか片方だけでは伸びません。両方が重なったところにラグビーIQが生まれます。

つまりセンスは後から増やせます。時間をかけて知識を入れて経験を積んだ選手が周りから「センスがあるやつ」と呼ばれているだけです。

逆に言えば知識を入れずに練習だけを続けても判断の部分は伸びにくいということでもあります。体は動くのにプレーの選択がいつも同じ。そういう選手は知識の量のところで止まっています。

判断が速い選手は後出しじゃんけんをしている

状況判断の本質は「考えてから動く」ことではありません。勝ちパターンを事前に持っておき、状況が来た瞬間に引き出すことです。

イメージは後出しじゃんけんです。グーを出されたらパー。チョキを出されたらグー。考えなくても体が動く状態です。ラグビーもシチュエーションごとにこの状態を作ることが目標になります。

できていない選手はボールをもらってから考えようとします。でも実際は時間がありません。だからオプションを持っていても引き出せないまま終わります。

やりがちな失敗

ボールをもらってから「どうしよう」と考える。この時点でもう遅く、選択肢を持っていても引き出せないまま終わります。

勝ちパターンはプロの試合から借りる

では勝ちパターンはどうやって増やすのか。ここで効いてくるのが試合を観ることです。

プロの試合は正解パターンの宝庫です。トップの選手が「この状況ならこうする」という判断を80分間ずっと見せてくれています。

自分で全部を経験して覚えようとすると何年もかかります。でも観るだけなら1試合で何十回分もの判断を持ち帰れます。

自分で全部を経験して覚える

何年もかかる

試合に出られる回数には限りがある

プロの試合を観て借りる

1試合で何十回分

トップの判断が80分ずっと流れている

「相手がこう来たらパス、こうならラン」というパターンを知識として先にストックしておく。これが後出しじゃんけんの手札になります。

怪我でプレーできない期間も同じです。ラグビーを客観的に観て知識を貯める時間だと考えれば、復帰したときのIQが上がっているボーナスタイムになります。

おすすめの観かたは2つだけ

ただし何となく観ているだけではIQは伸びません。観る場所が決まっていないからです。

ほとんどの人はボールを目で追います。カメラもボールを映すので自然とそうなります。でもボールの周りで起きていることはもう終わった判断の結果です。

そこでおすすめの観かたを2つに絞りました。1つ目は同じポジションの選手を追うこと。2つ目はトライを取った理由と取られた理由を探すことです。

観かた ①

同じポジションの選手を1人追う

ボールを持っていない時間を観る

観かた ②

トライの理由を探す

取った理由と取られた理由を探す

どちらか片方でもかまいません。大事なのは観る前に「今日はこっちを観る」と決めてから再生ボタンを押すことです。

①同じポジションの選手を1人決めて追う

1つ目は自分と同じポジションの選手を1人決めて、その選手だけを80分間追いかけることです。

観るのはトライやビッグタックルだけではありません。ボールを持っていない時間のほうが圧倒的に長いからです。

その選手が試合中に何をしているのか。次の3つを頭に置いて追いかけてみてください。

ボールを持っているとき

どんな選択をしているか

ボールを持っていないとき

何をしているか

ポジショニング

どこに立っているか

この3つはその選手だけを追いかけないと絶対に見えません。ボールを追っている限り一生映らない部分です。

同じポジションだからこそ、自分との違いがはっきり出ます。「自分ならここで止まっている」と思う場面が必ず見つかります。その差が次の課題になります。

りょうたコーチりょうた
コーチ

いきなり80分は難しいです。まずは前半の10分だけ、その選手から目を離さないと決めてやってみてください!

②トライを取った理由と取られた理由を探す

2つ目はトライのシーンを巻き戻して、なぜそうなったのかを探すことです。

トライの瞬間だけを観ても理由は分かりません。崩れた原因はトライの「前に」必ずあります。だからトライの始まりまで戻して観てください。

探すものは、自分がどちらのIQを伸ばしたいかで変わります。

アタックのIQを伸ばしたい

トライを取った理由を探す

ディフェンスのIQを伸ばしたい

取られた理由を探す

どちらも共通

トライになる「前のシーン」まで巻き戻して考える

アタックなら「相手がどう動いたからここが空いたのか」。ディフェンスなら「どこで前に出られたのか」「誰が戻り遅れたのか」。

どちらもトライの1つ前、2つ前の場面に答えがあります。ボールがゴールラインを越えた瞬間ではなく、その前に相手が動いた瞬間を探してください。

1つのトライから理由が1つ見つかれば十分です。それが次に自分が同じ場面に立ったときの選択肢になります。

観たことは書かないと消える

観て「すごい」で終わると次の日にはほとんど残っていません。

言語化して初めて知識になります。成功も失敗も言葉で説明できるようにする。それがデータになって試合中のミスをその場で自己修正する力になります。

ノートは感想文にしないでください。「良かった点」「悪かった点」「次への改善策」を分けて書く。これだけで頭の中の整理がまったく違います。

やりがちな失敗

ノートが感想で終わっている。「すごかった」「次はがんばる」だけだと、次の練習で何をするかが決まりません。

試合を観たあとならこう書けます。

  • 気づいたこと:相手のディフェンスが内側から速く上がっていた
  • なぜそうしたか:外に回されるのを嫌がっていたから
  • 自分ならどうするか:内が速いなら外のスペースを先に見ておく

書いたら次は実験です。ノートに書いた理由を、自分のチーム練習や試合の中で実際に試してみてください。

りょうたコーチりょうた
コーチ

ノートは長く書かなくていいです。3行で十分。続けられる量にするのが一番大事です!

1試合で1つでいいです。それを続けていくと引き出しがどんどん増えていきます。

大事なのは観て終わりにしないこと。この4つをぐるぐる回した回数が、そのままラグビーIQになります。

①観る

プロの試合を

②書く

3行でいい

③試す

次の練習で

④振り返る

何が変わったか

①に戻ってくり返します。回した回数だけ、試合で使える引き出しが増えていきます。

国内と海外、どちらを観るか

ここまで読んで「じゃあどの試合を観ればいいのか」と思った選手へ。

高いレベルの試合を観られるのは、おもにJ SPORTSとWOWOWの2つです。国内の試合をメインで観たいならJ SPORTS。海外の試合をメインで観たいならWOWOW。まずはこの覚え方で大丈夫です。

国内の試合を
メインで観たい

J SPORTS

リーグワン・大学ラグビー
全国高校ラグビー大会

海外の試合を
メインで観たい

WOWOW

シックス・ネーションズ
スーパーラグビー パシフィック

ただし「海外の試合はWOWOWだけ」ではありません。海外の大きな試合でもJ SPORTSで観られるものがあります。次のカレンダーで確かめてください。

1年間の放送カレンダー

1年でどの大会がいつあって、どちらで観られるのかをまとめました。

8
9
10
11
12
1
2
3
4
5
6
7

J SPORTSだけで観られる(国内)

リーグワン(12月〜6月)

大学ラグビー(9月〜12月)

全国高校ラグビー大会(12月〜1月)

全国高校選抜大会(3月〜4月)

WOWOWだけで観られる(海外)

シックス・ネーションズ(2月〜3月)

スーパーラグビー パシフィック(2月〜6月)

ブレディスローカップ(10月)

両方で観られる(世界のトップ)

ネーションズチャンピオンシップ(11月・7月)

グレイテスト・ライバリー(8月〜9月)

南半球テストマッチシリーズ(8月〜9月)

日本代表戦(6月〜11月)

横軸は8月から翌7月まで。数字は月です。

※このカレンダーは2026年の放送・配信予定をもとにしています。大会の時期も放送するサービスも年によって変わるので、最新の情報は各サービスの公式サイトで確認してください。
※グレイテスト・ライバリーというのは、ニュージーランド代表が南アフリカに遠征するツアーのことです。

見てのとおりJ SPORTSだけでも1年中ラグビーを観続けられます。まず1つ選ぶなら、国内の試合が途切れないJ SPORTSからで大丈夫です。

WOWOWは2月から6月と、8月から11月がとくに濃い時期です。この表の大会でいうと12月と1月は空くので、その時期はJ SPORTSの全国高校ラグビー大会やリーグワンが埋めてくれます。

おすすめの観戦方法

ここが一番のポイントです。

ラグビーIQを高める目的で観るなら、オンデマンドをおすすめします

理由は巻き戻しとスロー再生ができるからです。気になった場面をもう一度戻してゆっくり確かめられます。

この記事で書いてきた観かたを思い出してください。同じポジションの選手を80分追う。トライの始まりまで巻き戻して理由を探す。どちらもライブで一度流れてしまうと追いきれません。

もちろんライブにはライブの良さがあります。ただIQを高める観かたをしたいならオンデマンドです。

そのJ SPORTSには申し込みの入口が2つあります。どちらから入るかで料金が変わります。

AmazonプライムビデオJ SPORTS公式
無料体験3日間ありなし
25歳以下の割引なしU25プランあり
こんな人にまず試してみたい続けて観る・25歳以下

中学生以上なら公式のU25プランが一番安いです。25歳以下が対象の割引で、申し込みには学生証などの本人確認書類が要ります。13歳以上なら自分の名前で申し込めますが、おうちの人の同意が必要です。

試合を観るならこの2つ

国内の試合をメインで観るなら J SPORTS

  • リーグワン・大学ラグビー・全国高校ラグビー大会が観られる
  • Amazonプライムビデオから3日間の無料体験ができる
  • 中学生以上なら公式のU25プランが安い

海外の試合をメインで観るなら WOWOW

  • シックス・ネーションズやスーパーラグビー パシフィックが観られる
  • ネーションズチャンピオンシップは全42試合を配信

※料金・無料体験の期間・放送内容は変わることがあります。最新の情報は各サービスの公式サイトで確認してください。

おうちの人と一緒に観るなら、保護者向けのサポート方法も読んでもらってください。

まとめ

この記事のまとめ
  • ラグビーIQは才能ではない。知識と経験が重なったところに生まれる判断力のこと
  • 判断が速い選手は勝ちパターンを先に持っている(後出しじゃんけん)
  • 観かた①自分と同じポジションの選手を1人決めて80分間追いかける
  • 観かた②トライの「前のシーン」まで巻き戻す。アタックのIQなら取った理由、ディフェンスのIQなら取られた理由を探す
  • 観たことは3行でいいのでノートに書く。書いたら次の練習で試す
  • 国内メインならJ SPORTS・海外メインならWOWOW。巻き戻せるオンデマンドで観るのが一番伸びる

まずは今週の1試合から。前半の10分だけ、自分と同じポジションの選手だけを観てみてください。それだけで来週の練習の景色が変わります。

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三原 亮太(りょうたコーチ)

三原 亮太(りょうたコーチ)

ラグビーの時間 代表

元近鉄ライナーズ。小・中学生専門のプロラグビーコーチ。「モチベーションレベルを高めて、次のステージへ」を信条に、選手と保護者に伴走しています。

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