「相手を抜く」というと足の速さをイメージしがちです。
でも足が速い選手だけがステップを使えるわけではありません。大事なのは速さより減速です。
相手の前でスピードを落とせない。だから足が流れて、体だけ横に逃げてしまう。そんな覚えはありませんか。
ステップで抜けるかどうかを決めているのは止まる力です。速く走る力ではありません。
カットインは自分がプレーヤーだったころの一番の武器でした。
練習しているのにキレが出ないなら、練習の量ではなく踏み方そのものを見直したほうが早いです。踏み方には順番があって、上から順にそろえていけば形になります。
速く走れるようになるより先に、止まれるようになるほうが近道です。
この記事を読んでわかること- キレのあるステップに必要な「止まる力」
- 踏み込み・着地・後ろ足の3つのポイント
- ステップが切れない人がつまずいている場所
踏み方が分かれば、あとは繰り返すだけです。ステップは才能ではなく身につけられる技術です。
ステップは「止まる力」で決まる
ステップを踏んだあと狙った方向へ素早く体を切り返せるかどうか。ここでポイントになるのが走っているスピードのコントロールです。そしてステップを踏んだ一歩でしっかりブレーキをかけることです。
走るスピードが速ければ速いほど体が前に進んでいく力は強くなります。するとステップを踏んだあとに切り返せる角度は浅くなってしまいます。角度が浅いとディフェンスの手が届く範囲にしかステップが踏めません。結局捕まってしまうのです。
りょうたコーチ速く走るほど切り返す角度は浅くなります。踏む前にスピードを落としてみてください!
相手に捕まらない鋭い角度で切り返すには、ステップを踏む前にスピードをコントロールします。そして踏んだ一歩で強いブレーキをかけます。
ステップは足の速さではなくいったんしっかり止まれるかで決まります。
ここからはその「強いブレーキをかける踏み方」を3つのポイントに分けて解説します。
1つ目:上半身より前に大きく踏み込む
目安は踏み込んだときに上半身よりも前に足がつくイメージです。
上半身よりも足を前に出すことで強いブレーキがかかり、より深い角度にも切り返せます。
逆に踏み込む幅が狭かったり上半身が足より前に出てしまったりすると、ブレーキをかける力は弱くなります。切り返す角度も浅くなってしまいます。
2つ目:かかとから足の裏全体で着地する
走っている状態から一歩でブレーキをかけると、体には強い衝撃がかかります。かかとから入って足の裏全体で着地すればその衝撃にも耐えられる強い姿勢を作れます。
このときつま先を踏み込んだ方向に向けておくことも大切です。
やりがちな失敗つま先から着地したりつま先が正面や内側を向いた状態でブレーキをかけたりする。すると、その衝撃が膝や足首にかかりケガの原因になります。
体を守るためにも意識しておきたいポイントです。
3つ目:後ろ足を残してバランスを保つ
ステップを踏んだとき、踏み込んだ足と反対の後ろ足を後ろに残しておきます。こうすることで体重が前に乗りすぎるのを防ぎしっかりバランスを取ることができます。バランスが取れていれば狙った方向へ素早く切り返せます。だからキレのあるステップになります。
大きく踏み込むことを意識しすぎると、後ろ足が地面から大きく離れてしまいます。すると体重が前足に乗りすぎてバランスが崩れます。結果として角度が浅くなったり切り返しに時間がかかったりします。そのため相手に捕まりやすくなってしまいます。
大きく踏み込みながらも後ろ足をしっかり残す。このバランス感覚を練習の中で少しずつ身につけていきましょう。
まとめ
ステップに苦手意識を持つ選手は多いですが、それは踏み方をまだ知らないだけです。やり方が分かって練習を重ねれば誰でも踏めるようになります。ステップで相手を抜けるようになるとプレーの幅が大きく広がり、ラグビーがさらに楽しくなります。
まずは鏡の前でもグラウンドでもかまいません。「上半身より前に足をつく」大きな踏み込みから試してみてください。
この記事のまとめ- ステップで抜けるかどうかは、足の速さより「止まる力」で決まる
- 大きく踏み込み、上半身より前に足を出す
- かかとから足の裏全体で着地し、つま先は踏み込む方向へ向ける
- 踏み込んだ足と反対の後ろ足を残し、バランスを保つ
- まずは「上半身より前に足をつく」大きな踏み込みから練習を始める