「相手を抜く」と聞くとステップでかわして抜くイメージを持つ選手が多いのではないでしょうか。しかし実際の試合では相手との距離が近すぎてステップが切れなかった。そんな経験は珍しくありません。
この記事で注目するのはステップの踏み方ではなく「動き出すタイミング」です。動き出すタイミングには4つの種類があります。この違いを知っておくと、今まで捕まっていた場面でも相手を抜ける可能性が広がります。
2026/7/13
「相手を抜く」と聞くとステップでかわして抜くイメージを持つ選手が多いのではないでしょうか。しかし実際の試合では相手との距離が近すぎてステップが切れなかった。そんな経験は珍しくありません。
この記事で注目するのはステップの踏み方ではなく「動き出すタイミング」です。動き出すタイミングには4つの種類があります。この違いを知っておくと、今まで捕まっていた場面でも相手を抜ける可能性が広がります。
もっとも想像しやすいパターンで、ボールを持ってからステップを踏んで相手を抜きにいく方法です。ボールを持ってから動き出すため、相手との距離がある程度あるときに効果的です。
もらってから抜くには相手との距離が必要です。近すぎると感じたら別のタイミングを使ってみてください!
このテクニックで抜くには、体の使い方や相手の足の止め方といったステップそのもののスキルが必要になります。
味方がパスを投げる前に自分が先に動き、そこからボールをもらって抜いていくテクニックです。先に動いてディフェンスに追いかけさせることで相手を片側に寄せ、反対側に大きなスペースを作れます。
味方がパスを投げる前は、ディフェンスの目線がパスをする人へ向きやすいというスキがあります。
そのスキを狙って動くとディフェンスの反応が遅れ、あわてて追いかけてくる状況を作れます。1つ目の「もらってから動く」と組み合わせて使われることも多いテクニックです。
1つ目に近いテクニックですが、違いはキャッチ「してから」ではなくキャッチと「同時」に動く点です。アタックがボールをキャッチした瞬間はディフェンスにとって「次に何をしてくるか」を見極める時間にあたります。そのためディフェンスは走るスピードを少し緩めて構えることが多くなります。
このスピードを緩めて構えた瞬間を狙って動くと、次の動き出しに差がつき相手を引き離せます。
ポイントはキャッチと動き出しのタイミングをぴったり合わせることです。タイミングがずれると、ディフェンスに反応する時間を与えてしまいます。
味方が投げたパスを左右どちらかに動きながらキャッチして抜いていくテクニックです。相手との間合いがかなり近くても抜けるのが特徴です。
自分と距離の近い相手にパスが回りそうなとき、ディフェンスはスピードを上げて距離を詰めてきます。「キャッチした瞬間にタックルに入れるかもしれない」と考えるからです。しかし真っすぐ走っている状態から急に左右へ動くのは簡単ではありません。
そこでキャッチする位置を正面ではなく左右どちらかにずらします。
ずらしながらキャッチすると、詰めてきたディフェンスは反応できず抜くことができます。相手が距離を詰めてきた瞬間を逆に狙うのがポイントです。
相手を抜くための4つのタイミングは、ボールをもらってから、もらう前に、キャッチした瞬間に、パスと一緒に、の4つです。それぞれ単体でも十分に使えますが、組み合わせることでより強力な武器になります。
大事なのは4つすべてを一度にできるようにならなくてもいいということです。まずは自分の得意な距離感から技を1つ選びましょう。たとえば相手との間合いが近いときに使える技です。それを練習の中で繰り返し試してみてください。
1つの型が体に染み込んでから次のタイミングに挑戦する。この順番で取り組むほうが結果的に習得は早くなります。

三原 亮太(りょうたコーチ)
ラグビーの時間 代表
元近鉄ライナーズ。小・中学生専門のプロラグビーコーチ。「モチベーションレベルを高めて、次のステージへ」を信条に、選手と保護者に伴走しています。
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