「周りを見ろ」とコーチから言われたことがある選手は多いのではないでしょうか。しかし口で言うのは簡単です。「どこを見たらいいのか」「いつ見たらいいのか」まではなかなか教わる機会がありません。
この記事ではあまり語られることのない「いつ見るか」というタイミングに絞って解説します。試合中の一瞬一瞬で何を見るべきかが分かれば、プレーの判断はもっとスムーズになります。
2026/7/13
「周りを見ろ」とコーチから言われたことがある選手は多いのではないでしょうか。しかし口で言うのは簡単です。「どこを見たらいいのか」「いつ見たらいいのか」まではなかなか教わる機会がありません。
この記事ではあまり語られることのない「いつ見るか」というタイミングに絞って解説します。試合中の一瞬一瞬で何を見るべきかが分かれば、プレーの判断はもっとスムーズになります。
周りを見れていない選手の多くはボールの位置ばかりを気にしています。
見るべきはボールだけではありません。「味方」と「相手」です。
探すものは3つあります。①味方と相手の人数の差、②空いているスペース(ディフェンスの外側や間の「前のスペース」、ライン後ろの「裏のスペース」)、③選手の特徴の差(ミスマッチ)です。
探すのは人数差とスペースと特徴の3つです。まずはこの3つだけ頭に入れてください!
この3つについては当サイトの別記事「ラグビーで大きく前進できる3つのチャンス」で詳しく解説しています。あわせて読んでいただくと理解が深まります。今回いちばん伝えたいのは、この3つを「いつ」見るかというタイミングの話です。
どれだけ探すものが分かっていても、見るタイミングがズレていればチャンスには間に合いません。見るタイミングは大きく3回に分けられます。
1回目はポジショニングしている間。次の攻撃の位置に動きながら周りの状況を確認します。2回目はポジショニングしてからボールが自分に回ってくるまでの間。今どこにチャンスがあるかを見ておきます。3回目はボールをもらってから。もらう前に見た状況がそのまま変わらずに続いているとは限らないためです。
なぜこれほど何回も見る必要があるのか。理由はラグビーの選手が全員ずっと動き続けているからです。
1回確認したはずでも、少し目を離したすきに状況ががらりと変わります。せっかく見つけたチャンスも1秒で消えてしまうのです。
海外のプロの試合を見る機会があれば、うまい選手の顔と目線に注目してみてください。動きながら常にいろいろな方向に顔を向け状況を確認し続けています。動きの速いプロの世界では、それほど見続けなければ対応できません。
いきなりプロのように3回のタイミングで3つのポイントすべてを見るのは簡単ではありません。しかしこれはまだボール以外を見ることに慣れていないだけです。練習すれば誰でもできるようになるスキルです。
最初は欲張らないことです。ポジショニングしている間に1回、見るものは「味方と相手の人数差」だけ。これに絞って練習してみてください。
慣れてきたら見るタイミングを2回、3回と増やします。見るものもスペース、選手の特徴と少しずつ足していきましょう。この積み重ねで周りを見ることが当たり前になったとき、プレー中の選択肢の多さはそれまでと大きく変わってくるはずです。
大事なのは3回すべてを一度にこなそうとしないことです。練習の中で「今日はポジショニング中に人数差を見る」と1つだけ目標を決めて取り組む。次の練習ではそこにもう1つ加えてみる。こうして段階を踏むことで無理なく視野を広げていけます。

三原 亮太(りょうたコーチ)
ラグビーの時間 代表
元近鉄ライナーズ。小・中学生専門のプロラグビーコーチ。「モチベーションレベルを高めて、次のステージへ」を信条に、選手と保護者に伴走しています。
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