今、中学2年生のある選手の話です。
出会ったころその子は私とあまり話すタイプではありませんでした。話しかければ返してくれる。でもそれ以上は広がらない。自分から聞きに来ることもありませんでした。
正直に言うと昔の私なら「反応の薄い子だな」で終わらせて距離を置いていたと思います。
変化のきっかけになったのは特別な指導ではありません。挨拶、雑談、それからプレーの話。この順番を守り続けた先にその子から声をかけてくれた日がありました。
2026/7/20
今、中学2年生のある選手の話です。
出会ったころその子は私とあまり話すタイプではありませんでした。話しかければ返してくれる。でもそれ以上は広がらない。自分から聞きに来ることもありませんでした。
正直に言うと昔の私なら「反応の薄い子だな」で終わらせて距離を置いていたと思います。
変化のきっかけになったのは特別な指導ではありません。挨拶、雑談、それからプレーの話。この順番を守り続けた先にその子から声をかけてくれた日がありました。
その子に特別な指導をしたわけではありません。意識したのは2つだけです。
練習前の雑談と練習中の声かけ。この2つです。
グラウンドに来たらプレーと関係ない話を一言ふる。「最近どう?」くらいの何気ない話です。練習中は良い動きを見つけたらその場で声にする。それを焦らず続けました。
小学校高学年から中学生の選手は「その言葉が正しいか」より「この人を信じられるか」で聞くかどうかを決めています。
どれだけ正しいアドバイスも信頼がなければ届きません。まず挨拶、次に雑談、プレーの話はその後。この順番だけは崩さないと決めていました。
反応が薄く見える子ほど焦らないでください。私は昔ここで距離を置いて失敗しました。
すぐには何も変わりません。雑談は雑談のまま。それでいいと思っていました。
変化は練習後にやってきました。
その子が自分から歩いてきてこう言ったんです。
「コーチ、〇〇について教えてください」
向こうからプレーのことを聞きに来てくれた。初めてのことでした。
嬉しかったです。教えたことが伝わった瞬間より嬉しかったかもしれません。信頼ができてその上でやる気が育ってきた証拠だと感じたからです。
もし最初からプレーの指摘ばかりしていたら。「評価してくる人」として警戒されたままこの日は来なかったと思います。
信頼には順番があります。挨拶、雑談、それからプレーの話。遠回りに見えて聞きに来てくれるまで待つのが一番の近道でした。
反応が薄いように見える子ほど順番を守って焦らず待ってみてください。「教えてください」と来てくれた日の嬉しさはちょっと忘れられないものになります。

三原 亮太(りょうたコーチ)
ラグビーの時間 代表
元近鉄ライナーズ。小・中学生専門のプロラグビーコーチ。「モチベーションレベルを高めて、次のステージへ」を信条に、選手と保護者に伴走しています。
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